デコポンとは「糖度13度以上で酸の割合が1%以下」の不知火である
頭部がぷっくり張り出たユニークな形の柑橘 “デコポン” 。
甘味が強くジューシーな味わいは、ふるさと納税で人気の返礼品だ。
大手ふるさと納税サイトでデコポンを検索すると “不知火” が表示されて混乱する人もいるだろう。
実は、2つとも品種は同じ不知火で「糖度13度以上で酸の割合が1%以下」の不知火をデコポンとして出荷できる。
一般的にスーパーで売られている温州みかんの糖度が10度前後なので、糖度13度以上は “とても甘いプレミアム柑橘” と言えるだろう。
「果物は、甘ければ甘い方が好き」と言う人はデコポンを選べばよいが、プレミアム柑橘のため1kgあたり2,000円から4,000円と高い。
斯く言う私も以前は糖度13度以上の誘惑に負けてデコポン押しだったが、今は不知火一択だ。
果樹園によっては、デコポンに匹敵する美味しい不知火が届く
多少の当たり外れはあるが、産地 (果樹園) によってはデコポンに匹敵する美味しい不知火が届くことがわかった。
つまり「どの地域に寄付をするのか」が重要になる。
実は、日本で初めてデコポンが出荷されたのは熊本県で、JA熊本果実連に「デコポン」が商標登録されていることからも、熊本県の不知火であれば品質に間違いないだろう。
納税サイトで “熊本県 デコポン” の検索ワードで調べてみると天草市デコポン3kg 13,000円、熊本市デコポン5kg 10,000円、宇城市不知火7kg 12,000円が上位に表示された。
私は不知火で十分なので宇城市に寄付したが、デコポン押しの人は熊本県や天草市 (天草デコ) を選んでもよいだろう。
余談だが、糖度が大切な果物の返礼品において “訳あり” は慎重に検討すべきだ。
以前、同じ地域の不知火 (通常品と訳あり品) を頂いたことがあるが、大きさ見た目 (傷や汚れ) は想定内だったが、味のバラつきに大きなショックを受けた。
収穫された不知火は、糖度と酸の割合を計測する分光器を使って、先ずデコポンが選ばれる。
その後、残りを不知火として出荷するのだが、その中でも糖度や見た目で品質が落ちるものが選ばれている印象を受けた。
デコポン・不知火 は、”ポンカン” と “清見” の交配なので、それぞれの品種の特長から強い甘みが期待できる柑橘だ。
一定の甘さが維持できていない不知火を訳あり品として頂いても、味を知っている寄付者はとても満足できないだろう。
デコポンはスーパーで1個当たり300円から450円で売られている。
宇城市 高橋果樹園 不知火は、26個入りだったので大雑把な市場価は8,000円だ。
ただ返礼品は不知火で、サイズのバラつきや見た目なども考慮すべきだが、それでも3,600円 (寄付金額12,000円の30%相当) の価値はあるだろう。
不知火の中では、デコポンに近い品質を維持できていたので、お得さから考えても「リピート確実」ではないだろうか。
熊本県で栽培された不知火の品質は大きさ、見た目、味が安定している
不知火の虜である私は、熊本県 宇城市に続いて、他の果物の返礼品でお世話になっている「宮崎県 日南市の不知火」を試してみた。
返礼品の金額や量、送付時期はほぼ同じであったが、大きさ、見た目、味すべてにおいて宇城市が優れていた。
今回の返礼品がたまたまかもしれないが、日南市の不知火は、大きさが小さく、汚れやキズが目立つ物が多かったこと、また、好みにもよるが酸味が強めだったことが特徴的であった。
さらに、熊本県 宇城市の果樹園における品質差を調査するため、納税サイトで気になった宇城市「早川果樹園 あーちゃん家の不知火」を選んでみた。
果樹園における味の差はほぼなくどちらも美味しい。
天候等にもよると思うが、大きさやデコポンらしいフォルム (= 見た目) は早川果樹園の方が上回っていた。
やはり、私が求めるデコポン・不知火は、熊本県 宇城市がよさそうだ。