「たん元・たん中」を使った厚切り牛たん定食は2,500円を超える贅沢ランチ
牛たんは、仙台、ないし国産と想像している人も多いと思うが、産地の大半はアメリカやオーストラリアなどの外国である。
中国の牛たん消費量が増えたこと加えて、円安による輸入牛の仕入れ価格の高騰によって、とにかく牛たんが高い。
“利久” の3枚6切の牛たん定食は約2,500円、通常より1.7倍厚い牛たん極定食なら約3,400円だ。
仙台駅の牛たん通りなら旅行気分でふらっとお店へ入るが、都内のランチで2,500円使うのはためらう価格帯だろう。
牛タンは、舌の付け根側から「たん元」「たん中」「たん先」といった部位に分かれている。
柔かく脂乗りの良い「たん元」、コリコリした食感でさっぱり食べられるのが焼肉店でお馴染みの「たん中」だ。
利久と同じく牛たんチェーン店の “ねぎし” では、たん元を「白たん」、たん中を「赤たん (がんこちゃん)」で提供していて、3枚6切の白たんセットは約2,500円である。
戦後の食糧難の時、日本で食べる習慣がなかった舌やしっぽを食材として見出し、「他の人には真似できない料理で、人々をおなかいっぱいにしたい!」と仙台から広まった佐野啓四郎さんの牛たん焼きは今や高級料理なのだ。
牛たんの返礼品人気地域は、宮城県仙台市ではなく岩手県の花巻市と宮古市
ふるさと納税サイトで “牛たん” を検索すると、岩手県の花巻市と宮古市の人気が圧倒的だ。
どちらも美味しいが、わたしが毎年リピートしているのが、花巻市の「厚切り牛タン塩味1kg」である。
花巻市の牛たんは、たん元とたん中の部位で肉厚は10mm。
とても柔らかくジューシーで、高級焼肉店で提供される牛タンと遜色がない。
厚切り牛タンは、切り込み (スリット) が入っているので食べやすく、オリジナル塩だれがよく馴染む。
冷蔵庫解凍後、熱したフライパンにごま油をひいて焼くだけなので調理も簡単だ。
余った牛たん、鶏がらスープの素、長ネギでなんちゃってテールスープを準備すれば、贅沢牛たん定食の完成である。
肉厚10mmの牛たん5枚から6枚入った500gの真空パックが2つ届くので、4食分牛の牛たん定食を堪能できるはずだ。
花巻市は、返礼品をより一層おいしくなるよう改良を加えたらしいが、所感としてリニューアル後の厚切り牛たん塩味1kg (画像右側) の質が大きく落ちた。
適度な歯応えがありつつ柔らかかったお肉は、良悪品が混在していて数枚は噛み切れないほど硬く、臭みも強くなっていた。
過去何年も花巻市の牛たんをリピートしてきたが、このような牛たんが届いたことがなかったので残念だ。
リニューアル後
リニューアル前
牛たん価格が高騰する中で、寄付額を維持している生産者のネクサスに感謝
岩手県花巻市の「厚切り牛タン塩味1kg」の寄付額は15,000円。
返礼品の牛たんを仕入れて、加工する株式会社ネクサスが運営するオンラインサイト「肉の匠中むら屋」での販売価格が6,500円なので、寄付額30%以上の価値は十分にある(リニューアル前)。
もともと、牛の旨味とコリコリ食感を楽しむ料理 (レモンだれのネギ塩牛たん) として焼肉店で注文していたが、脂がのった柔らかい「たん元・たん中」の牛たんのおいしさを知ってからは厚切り牛たんの虜になった。
この返礼品は届くまでに3、4カ月程度かかるので、9月10日「牛たんの日」に向けて、そろそろ寄付を始めよう。
リニューアル後の「厚切り牛タン塩味1kg」の味や質が随分変わってしまったので今後の品質改善に期待したい。